人事学の事始め

はじめまして

人事コンサルタントとして15年弱の経験を積んできた、とある人事のコミュニケーターです。

 

仕事の実績としては、東証一部上場の社員数万人超の企業から、起業して間もない社員数名の企業まで百数十社の企業との間で、採用からリストラ・再就職の斡旋に至るまで人事に関する様々な経験をさせて頂きました。

 

ただ個人的には、社員数十名から数百名規模の企業で、社員採用から人員体制構築を進めつつ、並行して社員の定着率を向上させる施策を行うことで、組織を強化し勝てる集団化する仕事が、2~3年後に結果が如実に出るので楽しくもあり、性に合っていると感じています。

 

守秘義務も多い業界なので、僕の持つ情報・経験の全てをオープンにはできませんが、使用者である多くの企業と、労働者である働く人たちが、ゆでガエルの様に徐々に破滅に向かって歩みを進めている姿を多く見ながら、力が及ばない故に手を貸すことも出来ず、そればかりか、その歩む速度を速める結果となり、忸怩たる思いを抱いたことも一度、二度ではありません。

 

それら失敗に終わった出来事に自戒の意味も込め、また良い結果に感謝いただいた多くの例も踏まえ、仕事・人事に悩む人の一助にでもなればと思い、ブログで発信してみることにしました。

 

 

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 まず、このブログを書くにあたって、僕の考え方の基本を簡単に説明します。

 

人事とは、使用者である企業側から労働者の要員管理や、賃金や評価制度のみを表す言葉ではなく、その企業で働きたいと志望する応募者から、退職後の労働者に至るまで『事業が将来にわたって継続的に続いていくための、人に関する複合的な施策全般』のことであると勝手に定義し、その施策を行うための考え方を、これまた偉そうに『人事学』と名付けています。

 

 この『人事学』を進めていくための裏付けとなっているのが、行動経済学の各種理論と、ベイズの定理を基礎とした初歩の統計学に、今までの職務上の経験から得ることが出来た経験則を加味したものになります。

 

松下幸之助氏の、企業は人なりの言葉は有名です。

 

企業が事業を続けていくうえで、未だAIや機械への置き換えが済んでいない以上、まだまだ『人』という要素が、企業の浮沈を左右しかねません。そして、その『人』そのものは、『合理的に行動するのではなく、不合理な行動をしてしまう生き物である』ということです。

 

このこと念頭に置いたうえで人事活動をすすめるために、経験則だけに頼るのではなく、行動経済学の理論、ベイズ統計の理論が必要になってくると考えています。

 

 実際に次回より、具体的な事例や各種統計データも利用して、さまざまな方向から勝手な人事学に関する記事を書いてみたいと思います。

 

社員採用や組織構築で悩んでいる企業の舵取り役の方、部下の扱いに困っているリーダー・職長クラスの方、働き方に悩む労働者の方、就活に苦戦している就活生や求職者の方、ぜひこれからお付き合いください。